ここはレンタルビデオタチバナ新宿本店。
大都会の高層ビル群に囲まれた、タチバナグループの最後の砦・・・もとい、総本山です。
夕刻を過ぎて閉店時間まであとわずかとなったお店は、仕事帰りのサラリーマンと思しきお客様を残すのみ。
そして今、そのお客様もレンタルされていたDVDを返却されてお店を出られたところです。

「・・・ありがとう・・・ございました・・・」

お帰りになるお客様にご挨拶を差し上げるのは接客の基本、
若に仕える一流のメイドとして、それくらいは出来て当然なのですが・・・

「おいサキ、挨拶するならちゃんと声を出せ! 景気が悪そうに聞こえるだろーが!」
「すみません・・・わかってはいるのですが、その・・・」
「・・・まぁ、気持ちはわからんでもないけどよ、これは仕事だからな」
「はい・・・」

若が何気にフォローして下さったのは、
今のお客様がお返しになられていった作品が、まあ、その・・・要は、
お貸し出しできるお客様の年齢に制限があるものであったと・・・そういうことなのです。

「しっかし、サキはもうハタチだろ? いちいち恥ずかしがってるなよな」
「は、ハタチとか関係ありませんっ!
 だいたい、あんないやらしいもの、ある方がおかしいのです!」
「大声で店の商品を否定するようなこと言ってんじゃねーよ!
 それに、お前がそんな反応するもんだから、客も面白がって借りていくんじゃねーの?
 まあ、それならそれで客寄せとして立派に役に立ってるけどな」

あはは、と若は楽しそうに笑っていますが、それが本当なら私としては余計に、その・・・

「じょ、冗談言わないで下さい! そんな、おぞましい・・・」
「いや、あながち冗談ってわけでもねーぞ? だってほら、今の客が返してったものだって」
「う・・・」

そのタイトルを確認すると、改めて背筋を怖気が走ります・・・
何故なら、若の言うように今のお客様が借りられていたモノなのですが、
中身は当然ながら見たことなどありませんが、そのタイトルには口にするのもおぞましい卑猥な単語と並んで、
“メイド”の文字が入っているのです・・・
もし若のおっしゃる通り、本当に私の反応を見たいが為にあんなDVDを借りて行かれるのだとしたら・・・
だ、ダメです! そんなことをいちいち考えていては仕事に支障が生じます!
だいたい、お客様の、その、プライベートを勝手に想像するなんて、失礼ですし!

・・・などと一人でまとめて、頭を仕事に切り替えようとしたのですが・・・

「なぁサキ・・・あながち冗談じゃないかもしんねーぞ、これ」
「ふぇ!?」

思わず我ながら間抜けな声を出してしまいましたが、
若はそんな私に構わず端末を操作しながら、興味深そうに続けます。

「さっきの客な、このDVD借りたの今回で5回目だぞ」
「ご・・・5回目、ですか」
「それだけじゃない、他の客からもかなり人気があるし、リピーターも多いな・・・
 アダルトもののタイトルなんていちいち覚えちゃいなかったけど、
 他のものと比べてもこれはちょっと飛び抜けてるぞ・・・」

アニメや特撮ものに関してはデータ管理用のPCすら不要なほどに頭に入っている若ですが、
いやらしいDVDの方は特に興味が無い、ということでしょうか。
どうやら、まだ若は健全な男の子でいてくれているようで、
仕える者としては嬉しい限りなのですが・・・正直この話題はなんと言いますか・・・そう!
若の情操教育上、非常に好ましくありません!
さっさとこんな話題は打ち切って、気分を切り替えてお茶でも―――

「これは、調べて見る必要があるな・・・」
「・・・・・・今、なんとおっしゃいました?」
「いやだから、好評の理由を突きとめる為にも、内容の確認を・・・」
「若――――――――――――!」

ばんっ! とカウンターに手を置いて身を乗り出して、無礼を承知でキッと若を睨みつけます。
がらがらがら、とカウンターに積まれたビデオが崩れ落ちてしまいましたが、
ここは大事なところなので見えなかったことにします。

「な、な、何を言ってるんですか!
 そんな理由をつけてエッチなDVDを見ようだなんて、ダメに決まってるじゃないですかー!
 若にはまだ早すぎます!」
「ば、馬鹿! 落ち着け! ちゃんとした理由が―――」
「いやらしいDVD見るのにちゃんとした理由があるわけ無いじゃないですか!」
「あるんだよ! いいか!? これはビジネスチャンスなんだよ!」
「ビジ・・・そ、そんな訳の解らない言葉に私が騙されると思ってるんですか!?」
「訳が解らなくないようにちゃんと説明してやるから、とにかく落ち着けってーの!」

むー。
いつになく強情ですね。
一部の男性なんかとは違って、若はこんなものに興味を持たないと思っていたのに・・・残念です。
まあ、こうなっては仕方ありません。 まずは若のおっしゃる理由とやら、聞かせて頂きましょうか。
もっとも、 “ちゃんとした”理由なんてあるとは思えませんが!

「いいか、まずは最初に言った通り、単にメイドの格好をしたお前が接客してるからそれで、かと思ったんだが、
 そう思って他のメイドもののタイトルとも比較してみたんだが・・・」
「ほ・・・っ! 他にもまだあるんですか!」
「だからいちいち騒ぐな! ってーか店の商品くらい把握しとけ!
 ・・・と、まあいい、それでだな・・・他のも確かに人気はあるようなんだが、
 それにしてもコレはやっぱり他と比べて段違いに人気なんだよ」
「だ、だから何だと言うのです・・・」
「つまりだな、他のアダルトものやメイドものと、コレとの違いがはっきりとすれば、
 それはつまりウチの客層の嗜好のツボを押さえたってことになる訳だ、わかるか?」
「そんなモノを押さえて、どうしようって言うんですか」

そんな、お客様の・・・その、特殊な嗜好なんか知りたくもないですし・・・

「だからお前は・・・簡単なことだろーが! その嗜好にあった品を揃えて、
 目玉としてちょっと強くプッシュしておけば売上を伸ばせるだろ―――」
「こ、こんないやらしい商品をもっと仕入れるつもりなんですか!」
「別に今に始まったことじゃねーだろ! 仕事のことなんだから、いい加減割り切れ!」

むー。
若ったら・・・もともと口の達者な若ではありますが、
それにしても今日は特に引き下がってくれる気配が無さそうです。
しかもいやらしいDVD見たさに仕事の話まで取り上げるなんて・・・困りました。
うーん、どうしましょう。

「じゃ、そーいうワケでだ、俺はこのDVDを研究してくるからな、閉店作業は頼んだぞ」
「ま、待ってください!」
「なんだよ!? 同じ説明は繰り返さないぞ!?」

ダメです、このままでは若が汚らわしい男性的な衝動に目覚めるきっかけを作ってしまうことになります!
若に仕えるメイドとして、それは許されないこと・・・
主人を正しい方向に導くのが使用人の務めだって誰かも言ってましたし!
ああ、でもそんなことを考えているうちに若がDVDを手にとって、お部屋に向かおうとして・・・
し、仕方ありません・・・こうなったら、最後の手段――――――!

「若!」
「だからなんだよ! しつけーぞサキ!」
「確認させて頂きます。 若はあくまでお仕事のためにそのDVDを見る訳ですね?」
「ああそうだよ! さっきからそう言ってんじゃねーか!」
「では、決していやらしい目的ではないと・・・ええと、その・・・いやらしいことを、する気は無い訳ですよね?」
「し、しねーよ、何言ってんだ!」
「わかりました・・・では―――」

そう、これは若の為・・・メイドの務め・・・

「私も一緒に見ます」
「は・・・?」
「い、いやらしい目的でないなら、私が一緒に見ても問題ありませんよね!?
 それに一人で見るより二人で見たほうが、リサーチとしても効果が高いはずですから!」
「そ、そりゃまあそうだけどよ、おまえ・・・」
「異論はありませんね?」

もちろん、あんなタイトルからして汚らわしいもの・・・見たくも無いです。
ですが、これも若の為・・・
こんないやらしいDVDを若ひとりにお見せする訳には絶対に参りません!

「なぁサキ・・・マジ?」
「当たり前です! さあ若、さっさと片付けを済ませて、居間にいきましょう!」

珍しく、私の言葉で若が唖然とされてます。
そんな表情を見ていると、ちょっとだけ“してやったり”という感じで悪くない気分ですね♪
まあ・・・この後のことを考えると・・・いえ、あまり考えないようにしてはいるのですが・・・
と、とにかく! 若がいやらしいことに目覚めるのを阻止することが、今は何より重要なのです!

 

 


そんな訳で、お互いにそわそわとしながらお店の片づけを済ませまして、
今は若と二人で居間で一息ついたところです。
いえ、一息つくというには、ちょっと緊張感が漂いすぎておりますが。

「なぁサキ、本当に本気なのか?」
「本当に本当に本気です!」
「・・・お前、ほんとどうなっても知らないからな?」
「こんなくだらないものでどうかなる訳、無いじゃないですか!
 若こそ、こんなもので、へ、変な気を起こされたりしたらダメですからね!」
「わ、わかってるよ! これはあくまでリサーチなんだからな、そこんとこ、いつまでも誤解してんじゃねーぞ!」
「ならいいです・・・こんなこと、さっさと済ませて夕ご飯にしてしまいましょう」
「・・・ったく」

プレーヤーに件のDVDをセットしながら、
若の目が“本当にいいんだな?”とでも言いたげにこちらに向けられます。
でも私はさっきからずーっとジト目で若を睨みつづけていますので、
やれやれ、という感じでため息をつくと若はそのまま作業を終え、
私の隣に微妙に距離を置いて座りなおし、リモコンを構えて

「じゃあ、始めるからな」
「はい」

まったく・・・何の因果で私までこんなものを・・・
正直なところ、こんなもの一生見たくありませんでしたが、こうなっては仕方ありません。
どうせこれが好評を得ている理由だって、
私や若には理解も出来ない低俗な理由に決まっています。
ですからこんなもの、けちょんけちょんにこきおろして若の目を醒まさせて差し上げてお見せしましょう!


・・・などと決意を新たにしている間に、始まりましたね。
ど、どうやら、最初からヒワイな場面では無いようで・・・
こんなものを作る方々でも一応、最低限の良識はお持ちのようですが・・・それにしても・・・

「まったく、随分安っぽいセットですね」
「まあ、所詮はAVだからな」

多少の皮肉を込めてみたつもりなのですが、若はさも当然とばかりにさらりと流します。
なんと言うか、これはまるで―――

「なんだか、よくご存じな感じの口ぶりですが・・・」
「な、何言ってるんだ!? ただの推測だよ推測!」

もしかして、若は既に私の目を盗んでこのようないやらしいものを見るような汚らわしい男性に・・・

「こ、こらサキ! こっち睨んでないで画面を見ろ! 研究つってんだろ!」

この慌てよう、ますます怪しいですね。
まあ、今は取りあえず画面を・・・と、出てきましたね、問題のメイドさんが。
足元から徐々に身体を舐め上げて行くようなカメラワークがいかにも下品で、見ているだけで恥ずかしくなります。
うーん、格好はまあ一般的なエプロンドレスの範疇で、特にいやらしいデザインではありませんが・・・

「これまた、安っぽいというか・・・」
「・・・まあな」

今度は一言呟くだけで、こちらを見ようともしません。
まるで私の視線を避けているかのようです。
ここでいちいち若に声をかけても仕方無さそうなので、あとでまとめて言わせて貰おうと思いますが―――
と、やっとカメラがメイドさんの顔まで到達します。
むー、こんな作品でも女優さんとして出てるだけあって、そこそこ綺麗な顔ではあります。
多少色を抜いてはいますが、黒に近い色のストレートの髪が腰のあたりまで流れています。
それに眼鏡をかけられているのですが、この方のかけている眼鏡・・・ちょっと、私のに似てるような・・・
いえ、パッケージを見たときから薄らと感じてはいたのですが、この方、なんというか全体的に私と・・・

「やっぱり、なんとなくサキに似てるよな」
「い、嫌なこと言わないでください!」

ぼそ、と呟いた若に思わず叫んでしまいますが・・・
そうですよ! こんなの、気のせいに決まっています!
こんな下品な雰囲気の方と私が似ている訳がないじゃないですか!
それに、私はそんなに綺麗でもないし・・・
ぶんぶんと頭を振って嫌な考えを振り払うと、意識を画面に戻します。
画面ではこのメイドの方が無言でお仕事をなされています。
食器を運ばれているのですが・・・あ、落とした。
今度は置物の掃除をされて・・・あ、また落とした。
あらあらまったく、例え外見が僅かに似ていたとしても、こんな満足に仕事も出来ないメイドもどきと私とでは・・・

「・・・ポンコツなところもソックリだな」
「わ、若!?」

ひ、酷いです!
私だってたまにはお皿を割ったりビデオの棚を崩したりもしますけど、
五回に一回くらいの程度ですよ!?
こんな百発百中で破壊の限りを尽くすようなメイドもどきなんかと一緒にされてはたまりません!

「今のは聞き捨てなりませんよ! 私だってたまにはこういうこともありますけど!」
「わかったから黙ってみてろ!」

むー。
後でちゃんと・・・と、今度は男性の方が出てきました。
このメイドさんにお説教をする立場ということは、彼女の主という設定なのでしょうが、
それなら、せめてもうちょっと品のある方を選べなかったのでしょうか・・・
ちょっとこの方の品の無さは、その、酷いといいますか・・・
これではまだ、メイドさんの方が品が――――――

『も、申し訳ありません御主人様!』

え?

若がこちらを振り返ります。
からかうでも、茶化すでもなく、ただ驚いた表情で。
私は若に何もリアクションを返さず―――ただ唖然としていました。
画面では相変わらず品の無い主人とメイドさんの会話が続いていますが、
映像も会話の内容もぼんやりとしか頭に入って来ません。
ただ女性の声だけがいやにはっきりと頭に響きます。
・・・髪型や眼鏡の形など比べ物にならないくらい―――私とそっくりな声が。

「そんな・・・」

かろうじて絞りだした声は、やっぱり、スピーカーから垂れ流される声とそっくりでした。
私の声に反応して若がぴくっとこちらを向き、
私がそちらを向くと慌てて顔をそらします。

何故このDVDが人気だったのか・・・
お店にいる私の姿が、お客様に応対する私の声が、投影されていたのでしょうか・・・
画面の中では、この下品な男性がメイドの身体を如何にもいやらしい手つきで触って、
服の上から胸を揉んだり、お尻を撫でたり、スカートの中にまで手を・・・!
これを借りられたお客様は、画面の中でしているように、想像の中で私をかしづかせて、
いやらしい言葉を浴びせて、淫らな行為を強要したのでしょうか・・・
うう・・・考えるだけで気分が悪くなって来ます。
なんだか身体の奥がぞくぞくと疼くような変な感じがして・・・怖気が走る、ってこういうことなんでしょうか?

『あ・・・や、めて・・・くださ・・・っひぅ! ご主人・・・さま・・・ぁ』

本当に、私ソックリの声で、いやらしい声を出して・・・
なんだか、ちょっと気を抜くとまるで私が本当にこんな声を出して、
いえ、こんなことをされているような気になってしまいそうで、
そう思うと余計に身体の奥の気持ち悪い感じが強くなってきて・・・ああ、どうしましょう・・・
怖気というには、なんだか微妙に熱い感じで・・・
刺激が強すぎて、熱でも出してしまったのでしょうか、私・・・
でも、若だけにこんな酷い作品を見せる訳には参りませんからね!
こんなくだらないもので体調を崩しているようでは一流のメイドとは言えませんし、ここはしっかり―――

『じゃあ罰として、これを口で綺麗にしてもらおうかな』
『は、はい・・・御主人様・・・』

え・・・? これ? 口で? な、なにを・・・って、
え、ちょっと、何をして・・・え、ちょ、ま・・・カメラの前になんてものを晒して、って、え、え―――

「えええええ!? な・・・そ、そそそ、そんなことするんですか―――!?」

おかしいですよ!
こんなの普通じゃありませんって!
だって、そこって・・・

「わ、若! もうやめましょう! こ、こんな変なこと、一部の特殊な方しか喜びません!」
「いや・・・こーいうアダルトものなら、フェラなんて普通だろ」

「ふぇ・・・? ―――って、なんで若がそんなこと知ってるんですかー!」
「べ、べべ別にいいだろそんなこと! それよりちゃんと―――」
「よくありませんっ! こ、こ、こんな異常なこと、普通だなんて普通じゃありません!」

と、びしっと画面を指差したところ、
ちょうどその画面では男性がメイドの頭を押さえ付けて、
さっきよりさらに品の無い顔で、

『ほら、もっと舌を使えよ! そろそろ出してやるからよ!』
『んぶ! んむ〜!』

だ、出すって、え・・・?
いったい、この人達は何を・・・
画面の中のメイドさんは、苦しそうに顔をしかめながら手で男性の、その、モノの付け根を握り、
顔をしばらく前後に動かしていましたが、やがて・・・

『んーっ! むーっ! んぶっ!? ぷぁっ! げほ、ごほっ、こほっ!』

わ、わわ・・・
メイドさんが咳き込みながら男性のモノから口を離すとその先端から何か吹き出して、
それがメイドさんの顔や眼鏡や髪にかかって、べっとりと白くこびりついています・・・
これ、やっぱり、その・・・あれ、ですよね・・・?
あ、口の端からも白いのが垂れて・・・口のなかにも、いっぱい、出されちゃったのですね・・・
酷い・・・でも、いったいどんな味なのでしょう・・・
どんな気分なので・・・って何を考えているのです私!

『どうだ、俺の味は』

・・・し、知りませんそんなもの!
って、え、メイドさんが喉をごくんって、
これってその、口のなかのせ、精液を、飲み下して・・・

『はひ・・・おいひいえふ』

「お・・・美味しいんですか?」
「俺が知るかっ!」
「あ、いえ、その・・・ですが、若もええと、あ、あれ・・・出るの・・・ですよね?」
「バカっ! 出るからって味なんか知らねーよ! 俺は出すだけ! 飲むのはお前の役割だろーが!」
「そ、そうですか――――――ってちょっと待って下さい!
 なんで私が若のを飲まなきゃならないんですか―――!」
「え・・・あ、ち、違う! 間違いだ! 誤解だ!」
「何をどう間違えたらそんな発言が出てくるんですか!」
「いや、そう! これ! これだよ! こんなDVD見てたから、つい・・・」

このDVDを見て、私にあんなことを言う・・・それはつまり・・・

「じゃあ、若はこのDVDを見ながら、このメイドさんに私を投影していたって言うんですか!」

キッ、と睨みつけながら若に迫ります。
そうです、もともと私は若がいやらしいことを考えないようにするためにここにいるのです!
なのに、よりにもよって、隣にいる私で・・・!
そんな憤りと気迫を込めた視線に押されたのか、若は思わずのけぞり・・・
そこに、若の腰のあたりに・・・見てしまいました・・・若の状態を言葉以上に雄弁に物語るモノを。

「・・・」
「・・・」

いくら若でも許せることと許せないことがあります・・・
だいたい若はまだ子供なのに、そんないやらしい事を考えていたなんて!

「ち、違、落ち着け!」
「何が違うんですか! ここをこんなにして、まだ言い訳する気ですか!」

座ったまま後ずさろうとしますが、ここで逃す訳には参りません!
若が、その、よりにもよって私を投影した女性に劣情を抱いたという確たる証をギュッとつかまえて・・・

「っ! こ、こら! やめ、そんな、とこ、掴むなっ! は、は、離せ!」
「いいえ離しません! 若はまだ13歳なのに・・・今回ばかりは許しませんよ!」

若が暴れるものですから握っているものまでぐらぐら動いて、
逃げられないようにぎゅっと握ってみたり、掴み方を変えてみたりしていると、
なにやら若の声が徐々に切羽詰ったものになってきています。
どうやら私の迫力に気圧されているようですね・・・でも、ちゃーんとお説教が終わるまでは許しませんからね!

「ば、バカ! やめ! ほ、本気で、マズいから! おい! サキ! 離せっ!」
「ダメですよ! これからしっかりお説教なのですか――――――」
「だから、もう、ヤバ――――――っく!」
「・・・え?」

わ! ・・・あ、あら?
握っていた若のモノがびくんっと震えて、
一気に力が抜けたみたいに張りがなくなって、
な、なんでしょう、なんとなく手がじんわりと温かいような、なんだか湿ったような・・・
それに、何かうっすらと・・・生臭い?

え、ええと、これは・・・
なんだか、物凄くやってはいけないことをやってしまったような気がして参りまして、
そーっと若のお顔を覗いて見ますと・・・

「・・・」
「・・・」

に、睨まれてます・・・涙目で。
う・・・こ、ここはひとつ、気持を切り替える為にも―――

「で、ではそろそろ夕御飯の支度に―――」
「サぁぁぁぁキぃぃぃぃい!」
「きゃぁあああ!? わ、若! 落ち着いて!」

逃げ・・・じゃなかった、お夕飯の支度に立ち上がりかけたところにいきなり組みつかれまして、
そのまま若に組み敷かれてしまいました・・・
そして、若はそのままご自分のズボンのベルトを外されまして・・・って、ええええ!?

「わわわ若! ななな何をされるんですか!」

先程のように若を迫力で圧倒しようかと試みましたが・・・
だ、ダメです、若の目が怖すぎて正視できません・・・
そうこうしている間に、若はズボンのファスナーを下ろしてトランクスから、え、ええ、えええええ!

「わ・・・ゎ・・・」
「・・・綺麗にしろ」
「わ・・・」

言葉がうまく喋れません・・・
だ、だって、目の前に、若の、剥き出しの、その・・・

「早くしろよ、サキのせいでこんなに汚れたんだ」
「ひ・・・」

若のそれ・・・DVDの男性のそれよりはだいぶ小さめですし、
今は萎んで重力に従ってくにゃっと曲がっていますが・・・
そこには若の仰る通り、見るからに粘つきそうな白濁した液体がこびりついています。
鼻先につきつけられたそこから、生臭いすえた臭いが漂ってきて、
また身体の奥が変に熱を帯びてうずくような、気持悪い感覚に襲われます。
顔にこんなものを突きつけて“綺麗にしろ”って・・・それって、つまり・・・!
や、ヤです! いくら若のでも、それだけは・・・!

「さあ、早くしろよ」
「わ、若・・・では、ティッシュを取りに・・・っひ!?」

わ、若の、汚れたモノが、私の、頬に、触れて、ねちょって・・・ぬるって・・・!

「口でするんだ! さっき見ただろ?」
「や・・・そんな、若、それは、そんな・・・」
「なんだよ、あんな偽メイドでもできる奉仕なのに、サキはできないのか、やっぱりポンコツだな!」
「だ、誰がポンコツですか! 出来ますよそれくらい!」
「ふ〜ん、じゃあやってもらおうか?」
「う・・・」

ああっ!? ・・・私のバカバカバカ!
ポンコツって言葉に反応して、思わず・・・
でも・・・確かに、私が握・・・触ったせいでもありますし・・・し、仕方ありません・・・
若は組み敷いていた私から離れると、こ、股間のモノをそのままに、テーブルに腰掛けて私を待ちます。
私も今更逃げる訳にも行かず、若の前にひざまずくと口を開いて、おずおずと舌を出して、
若の・・・も、モノを・・・舌先で・・・

・・・ちゅ

舐めて・・・しまいました・・・若のモノを・・・
柔らかくて、生温かくて、生臭くて、苦くて、しょっぱくて・・・
いくら若のでも、こればっかりは・・・気持ち悪くて、恥ずかしくて・・・涙が出てきます。

「っふ・・・ぅぅ・・・ん・・・ちゅ・・・る・・・っ、ちゅ・・・」
「・・・っ、うわ・・・っく、い、いいか・・・ちゃんと舐めて綺麗にしろよ」
「ふゎい・・・ちゅる・・・ちゅ・・・」

ぴちゃぴちゃとはしたない音を立てて、私は若のモノを・・・舐めています。
こんな音、立てたくないのですが、若のモノにこびりついた粘液を舐め取ろうとすると、
どうしても音が出てしまうのです。
舐めれば舐めるほど若のモノから粘液は拭われてゆくのですが、
その分だけ私の口の中に苦い味が広がってきて・・・変な、気持ちになりそう・・・

「な、なんだよ、意外と上手じゃないか・・・」
「っぷぁ・・・こ、こんなこと・・・っちゅる・・・誉められても・・・嬉しく・・・ないです・・・っ」
「実はこういうエロいことは才能あったりして、な」
「や、やめてくださいそんなこと!」
「けど・・・ホント・・・気持ちいいぞ、これ・・・」
「き、気持ち・・・って、え・・・ええ!?」

出来るだけ意識を逸らしながらしていたので気付きませんでしたけど・・・
若のが、ちょっとずつ、むくむくと上向きになって、だんだん硬くなってきています・・・

「や、わ、若! 何を、何を考えているんですか!」
「仕方ねーだろ! サキが舐めるからこうなるんだよ!」
「わ、私はこんなつもりでは!」
「俺だってこんなつもりじゃなくてもなるんだって!」

これって・・・膨らみきったら、また、中から白いのが・・・は、早く終わらせないと!
気持ち悪くてちょっとずつしか舐められませんでしたが、もうそんな悠長なことを言っていられません!
すこし乱暴にでも、とにかく早く済ませなくてはなりません!

「んちゅっ、ちゅぶ・・・ちゅる、じゅるる・・・っぷ・・・っ」
「うわ・・・お、おいサキ、なんだよ・・・あんなこと言いながら、余計に積極的になってんじゃねーか!」
「ひが、ちがいます! 早く、終わらせたいだけですっ!」

若のモノはますます膨張して、大きさも硬さも、さっきまでとは全然違うものになってしまいました。
男の人って・・・こんな風になるんですね・・・
舌に触れる感触も、さっきより熱くて、びくんびくんって脈打ってて・・・
やだ、なんだか・・・本当に変な気分になってしまいそうです・・・早く終わらせないと・・・
とにかく、出来るだけ急いで、刺激は可能な限り少なくなるようにして、やがて―――

「っふぁ・・・若ぁ・・・終わりました・・・ぁ」

若のモノにこびりついていた粘液は無くなりました。
ですが、今度は私の唾液がべっとりとこびりつき、ぬらぬらと濡れています。
私の口の端からも涎は垂れ落ちて、エプロンドレスや床を汚してしまいましたが、
これでやっと恥ずかしい行為から解放されます・・・

「まだ終わってねーだろ」
「・・・え?」
「中にまだ残ってんだよ、ちゃんと吸い出すまで終わりじゃねーぞ」
「吸・・・い・・・う、うそ・・・」
「嘘じゃねーよ、サキだってこのDVDでメイドがやってるの、見ただろ? あれだよ、あれ!」
「あれ・・・って、そんな・・・」

吸い出す・・・ってことは、く、口の中に・・・咥えて・・・?
や、そんな・・・それだけは・・・

「じれったいな! あんな風に舐められただけじゃ中途半端なんだよ!」
「え・・・あ!? や、ちょ、わ―――むぶ――――――っ!」

若の、さっきまでとは同じものとは思えないくらいに膨らんで固くなったそれが、わ、私の口にねじこまれて、
口の中が・・・若のモノでいっぱいになってしまいました・・・
これだけでも酷いのに・・・若は私の頭を掴んだまま前後に揺さぶって、
硬くなったモノで、私の口を・・・蹂躙します。

「ほら、ちゃんと吸えって! あと舌も使えよな、もっとちゃんと綺麗にするんだぞ!」

ふぇぇ・・・若・・・酷すぎます・・・いくら私が悪いと言っても・・・これはあんまりです・・・
口のなか、もう、若の味しかしません・・・
半ば無理矢理に咥えさせられているハズなのに、
言われるままに舌を這わせたり吸い出したりしていると、
なんだかまるで、自分から積極的に若のをおしゃぶりしているような気分になって・・・
やだ・・・さっきからの気持悪い感じ・・・もっと強くなってきて・・・
身体の奥が、や・・・疼いて・・・じんじんしてます・・・なに、これ・・・
なんだか、変です・・・変な気分になってしまいそう・・・怖いです。
とにかく、早く・・・早く終わらせてしまわないと!

「ん・・・ぶっ、っぷ・・・じゅる・・・っ、くぷ・・・ん、んん・・・っ」
「ふ・・・っ、サキ、凄いな・・・めちゃくちゃ気持ちいい・・・なんでこんなに上手いんだ」

ああ・・・若が悦んで下さっています・・・
って、あれ、こ、これって別に若を気持ちよくして差し上げるためにやってる訳じゃないのに!
もう充分綺麗になっているハズです、若に頭を押さえる手を外して頂かないと・・・
この状態で、若が気持ちよくなりすぎてしまったら、それこそ先程のDVDのように・・・
い、いけません! とにかく、早く離れないと・・・!

「ん、んん〜! んむ、じゅ・・・っ、んんん―――!」
「っく、おま・・・っ、そんな首まで振って、ダメだ、ホントに、ヤバ・・・凄い、もう、出るっ!」

え?
出る・・・って、ちょっと、若!? それって――――――

「っく! サキ! 全部・・・飲めよっ!」
「ん、んんん!? ん――――――っ!? んむ、む――――――! んぶっ! ぷはっ、げほ、ごほっ!」

顔を若の腰に思い切り押し付けられて、口の中でモノがびくんっ! と跳ねたと思ったら・・・
びゅるびゅるって、若の、その・・・精液が・・・喉の奥に直接、すごい勢いで注ぎ込まれまして・・・
ドロドロしたものが口中にたまって、喉から気管にまで入ってしまい、苦しくて酷くむせて、
必死になって若の手を振り解いてモノから口を離すと、咳き込みながら必死に息を吸います。
その間も、目の前の若のモノはびくんびくんと震えて断続的な射精を繰り返し、
放たれた白濁色の粘液は私の髪や、顔や、眼鏡にべっとりとこびりついて・・・私を白く汚されてゆきます・・・

「っひ・・・っ、けふっ・・・こほ、ごほっ! っはぁ・・・はぁ・・・かはっ、ひ・・・ひどい・・・です」

ほとんど涙声になってしまいましたが・・・必死で、若に抗議します。
いくらなんでも・・・これは、酷すぎます・・・
もう、身体がぞくぞくして・・・寒気? 火照り? 疼き?
よくわかりませんが・・・身体が、おかしくなってしまいそうです・・・

「何が酷い、だ。 サキこそ、全部飲めって言ったのにほとんどこぼしやがって・・・
 床まで汚れちまったじゃねーか、これは・・・お仕置きが必要だな」
「おし・・・! な、何をなさるつもりで・・・っきゃああ!?」

戸惑う私を無視するように立ち上がると、
若は未だに息が整わずむせ続けている私の背後に回り、
腰を掴むとぐい、と乱暴に引き上げると、しゃがみこんでいた私を強引に膝だちの格好にさせます。
自然と身体は前のめりになってしまい、
私は慌てて前に手を伸ばして、つい先程まで若が腰かけていたテーブルにしがみつくようにつかまります。

「わ、若!? 一体何を・・・って、ちょっ・・・、若? 若!?」

真後ろのことなので見えはしませんが・・・感触でわかります、
若が、私の腰を浮かせて、す、スカートをめくりあげて・・・!

「な、な、何をなさるんですか! い、いくら若でもやっていいこと―――って!?
 や! ちょ、若!? ほんと、やめ、や―――やぁあ!」

若の手が、剥き出しになってしまったショーツ越しにお尻を撫でて、
それから、すぐに、指がショーツの中に入ってきて、そ、そこは・・・そこはダメです―――!

「っひ! や、あ、っひう!」

わ、若の指がっ、私の・・・大事な、ところを・・・なぞって・・・

「や、やですっ! だめ! ダメですっ! こんな・・・のっ・・・い、あ・・・ひぁあ!」
「何がダメだよ・・・サキのここ、もう濡れてるんだぞ?」
「ふわぁっ! え・・・、ぬ・・・れ・・・?」

なに・・・濡れ・・・なんの、ことでしょう・・・?

「俺のしゃぶってるだけでそんなに感じてたのかよ・・・DVDなんか目じゃないくらい淫乱なんじゃねーか!」
「いんら・・・! な、ちが! ちがいま・・・っひあ!
 わた、ちがっ、そんな、淫乱なんかぁああっ! ひや! やめ、ぁあああっ!」

私の大事なところを若の指が筋に沿って撫でて、
それだけで全身をビリビリと電気が流れるような刺激が走って、
さっきまでの気持ち悪い疼きが身体中に広がって、気持ち悪いハズなのに、
身体が、意識が、甘く蕩けるような変な・・・気持ち良いような・・・いや、違います!
こんな、こんなことで私、気持ちよくなんて・・・!

「こんなに濡らして、その上そんな声まで出しておいて今更何言ってんだよ!
 人にいやらしいものがどうこうなんて言っておいて、サキの方がよっぽどじゃねーか!」
「そん、なっ、それは・・・ぁあ! ちが、あんな、DVD見たから、や!?
 若っ、だめですっ! そこ・・・ゆびぃっ! ダメぇええ!」

わ、若の、指が、私の、中に、沈んできて・・・!

「すげーな・・・サキの中、ヌルヌルになってんぞ・・・ほら、聞こえるだろ、
 指で掻き混ぜるとくちゅくちゅって音がするぞ」
「やぁっ! しらない・・・っ、知らないです! そんな音っ、聞こえないですっ!
 そんな、あ・・・あぁあ! や、め、あ、いひゃあ! ダメ、動かしちゃだめです、かきまぜちゃぁああ!」

若の指が・・・わたしの・・・中を・・・掻き混ぜて・・・
私・・・わたし・・・イヤなのに・・・身体の中の疼きが、どんどん大きくなってきて・・・
そのことしか、もう考えられなくなってきて・・・頭がチカチカして、身体がぐちゃぐちゃに蕩けてきて・・・!

「サキっ、腰が動いてる・・・そんなに気持ちいいのか・・・」
「ふぁあ! やぁっ、もう・・・わからなっ・・・わからないですっ!
 身体が、からだが変に・・・おかしく、なっちゃ、や、わかぁ! もう、ダメ、あぁあ、ふぁああああ!」
「・・・サキ?」

・・・
一瞬・・・意識が、飛んでしまった気がします・・・
指で掻き回されて疼き続けていた身体が溶けてしまいそうになって、頭の中が、まっしろになって・・・
身体が・・・がくがくと、震えています・・・
私が、今どのような状態になったか・・・一応、知識としては・・・わかります。
認めたくないです・・・でも・・・若の、指で・・・わたし・・・性的に・・・興奮して・・・しすぎて・・・
・・・そう、若は・・・?
身体は、まだ言うことを聞いてくれそうにありませんが、感覚は残っています。
それで、私を苛めていた若の指が、今はそこにないことがわかります。

「わ・・・か・・・?」

乱れた呼吸が整わないまま、若を呼んでみます。
何故・・・でしょう。
次に何をされるか、不安だから・・・?
それとも・・・い、いえ、違います・・・期待なんて・・・決して・・・

「サキ・・・お前、今・・・イった、のか?」

背後から、声が聞こえます。
四つん這いになった私の、真後ろ・・・さっきと位置は変わっていないようです。

「し・・・知り、ません・・・」

本当は、分かっています・・・多分、若の仰る通りであると。
でも・・・そんな恥ずかしいこと・・・認められるわけが・・・!
―――と、スカートを捲り上げられたままのお尻に、手が当てられたのが感じられます。
若の両手が、私のお尻・・・いえ、腰を掴むように、添えられました。
そして、また・・・

「・・・っひ・・・! わ、若・・・やめ・・・そこは、もう・・・!」

さっき散々に苛められたところにも、またしても若の・・・若の?
ええと、指は・・・手は、両方とも私の腰を掴んでいて・・・ええと・・・じゃあ、これ・・・
もしか、して・・・うそ・・・これは―――!

「わ、若! な、何をなさる気ですか!? ダメです、それだけは、ダメ―――」
「サキ・・・もう、我慢できない・・・」
「や、やだ! ヤです! 若おねが―――いや嫌イヤぁああああ!」

若の・・・モノが、私の・・・中に、ずぶずぶって――――――!
それが、少し入ったところで止まります・・・そこは・・・

「サキ、これ・・・処女膜、だな?」
「そ、そうです、だから! お願いです、そこまでにして下さい! お願いですからぁ!」

捧げたい相手がいるわけじゃありません・・・ありませんけど、でも、こんな処女喪失は・・・嫌です!

「・・・悪い、サキ」
「わ、若!?」
「我慢・・・できないんだ!」
「う・・・そ・・・や、や、ダメ、ダメです! ほんとに、い、や―――っひぐ!? あ、いぁあああああああ!」

若のが・・・私のを裂いて・・・奥まで・・・割り込んできて・・・!

「ひぎ! いた、痛い! 痛いです! やめて、若、もう! やめ、いやぁああ! 痛い、もうやめてぇえ!」
「悪い・・・っ! だけど・・・サキの中、すげーキツくて、熱くて・・・止まらないっ!」
「そんな、そんなぁ・・・あ、やぁあ・・・っつぅ! ひど・・・わかぁ・・・ぁ・・・、うぁああ!」

身体の中に、灼熱した棒を突き込まれたような、両足の付け根から裂かれたような・・・
そんな風に思えるくらいに痛くて堪らなくて、ぼろぼろ泣きながら喚いているのに、
若は、本当に容赦なく、私の中にその分身を突き進めてきます。
やがて・・・

「サキ・・・俺の、全部入ったぞ」
「うぅ・・・ぐすっ、ひどいです・・・わかぁ・・・いたい、ふぇ・・・っぁあ!?
 や、だめ、動いちゃ・・・! やぁあっ! いた、うぁあ! だめ、あ・・・ぎ! ひぎ・・・っぁあ!」

若の腰が私のお尻に密着するまで突き込まれ、
私は処女喪失の痛みとショックで、泣きながら呆然と・・・なるハズでした。
ですが、若はそれすらも許しては下さいません。
私の泣き声などまるで届いていないかのように、
私を貫いたモノをずるずると途中まで引き抜いて、再び突き込んできます。
その度に、こじあけられたばかりの私のなかは若のモノにえぐられて、身体を裂くような痛みと・・・
いえ! 痛みだけです!

「っく! いた・・・わか・・・ぁ、だめ、ひぐ・・・んああっ! やめぇ・・・わかっ! わかぁあ!」
「ダメだっ、サキのなか・・・よすぎて、とまんねーよ・・・」
「そん・・・なぁ・・・っ、わか、おねが、もう、もうっ! んぁ・・・っつ、いた・・・ぁ」

若の腰が、何度も何度も私のお尻にぶつかって、
その度に私と若の交わっているところから、
ずちゅ、ぐちゅ、と湿った音が漏れてきます・・・
こんな、痛いだけなのに、こんなに濡れてしまっていては、まるで私・・・

「なぁサキ、本当に痛いのか・・・?」
「なに・・・をっ・・・! 痛いに・・・きま・・・ぁああ!
 あ・・・ひっ、決まってるじゃ、ないです、く、ひぁあ!」
「それにしちゃすげー濡れてるし、声もなんかエロっぽくなってきてんぞ・・・」
「や、ちがっ、そんなことありませっ、ふわぁあ!? わかっ!?
 どこさわっ、てぇ! やぁっ! ダメ、そこはぁあああっ!」

若の、指が・・・私の、若に貫かれているところの、ちょっとだけ上の、敏感過ぎるところを、
つついて、撫でて、摘んでぇ・・・!
その度に、身体が・・・電気が走るみたいにびりびりしてぇ!
だめ、こんなの・・・痛いのに・・・痛いハズなのに・・・

「わ・・・かぁっ! だめ、だめぇえ! そこっ! いじっちゃだめで・・・っぁああ! っひぁああ!」
「身体もびくびく痙攣してるし、すげー締め付けてきてるからな・・・サキ、お前・・・感じてるだろ」
「ちが・・・! 違いますっ! 痛いんです、痛いんですからぁ! あ・・・ぅぁああ、やぁああ!」

若は腰の動きを一層激しくして、少しも休むことなく私の膣内をじゅぶじゅぷと掻き回し続けます。
若のモノに膣壁を抉られて、痛いんです・・・まだ、痛いのは痛いんです、なのに・・・
さっき消えたはずの疼きが、いつの間にか戻ってきて、どんどん強くなって、
身体の奥が甘く痺れて、ぐちゅぐちゅに蕩けるようになってきて・・・ヘンな声が・・・抑えられなくて・・・

「へぇ、つまりサキは痛いのに感じてる、真性マゾって訳だな!」
「そん・・・! そんな、んぁあ! そんな、こと、ない―――っふぁああ! な、なぁあああ!」
「じゃあもっと苛めてやるからな! 悦べよ? サキ!」
「やだ! ヤです! いじめちゃ、ヤぁあああ!」

腰の動きも、秘芽を弄る指の動きも全く緩めることなく、
今度はもう一方の手が私の胸に伸びて、軽く服の上から撫でたり擦ったりします。

「や、わかぁ・・・胸、ふぁ、んぁあっ! だめ、触っちゃだめぇ・・・っう!」
「ふん・・・服の上からじゃ物足りなそうだな、待ってろ? もっと気持ちよくしてやっからよ」
「え、っくひ・・・っ! あ、や・・・だめ! ふく、ぬがしちゃ、あぁあ! だめぇ・・・だめですっ!」

胸は解放して頂けたものの、若の手はそのまま胸元のリボンをするすると解いて、
片手で器用にボタンも外されて・・・胸元が肌蹴てしまった服はするすると引きおろされて、
肩から背中、そして・・・頼りない薄布一枚を残して、胸まで・・・

「やだ・・・むね、恥ずかし・・・っ、だめ・・・っひう! あぁっ! ブラ、外しちゃダメ、ダメですっ!」
「・・・ここまで散々ヤられて乱れまくってるクセに、今更胸が出るくらいのこと気になるんだな」
「は、恥ずかしいものは、ひぅんっ! 恥ずかしっ、んぁ! ですっ!」
「そうなのか・・・・・・なんか、かわいいな・・・」
「あ・・・はぁ! え・・・わ、か? 今、なんと・・・」
「な、なんでもねーよ!」
「え、あ・・・!? きゃ! あ! ひぁあ! っつ、やらぁ! だめ、さきっぽ、つまんでは、ダメですっ!」

若の手つきが急に乱暴になりまして、
荒々しく胸を揉まれ、乳首を指でつままれて、コリコリと転がされ、
秘芽を弄る指の方も押し付けられる力が強まって、更に執拗に捏ね繰り回されます。
敏感過ぎる二つの突起を同時に責められて、身体を電撃のような鋭い刺激が駆け巡ります。
破瓜して間もない秘所にも若の肉槍が容赦なく突き込まれ続け、
本当に痛いんです・・・痛い、のに・・・

「わ・・・かぁっ! いたい、痛いです! ちく・・・っぁあ! そこも、クリ・・・そ、そっちの先っぽもぉ!
 そんなに、されたらぁ! いた、い、っひぁああ! だめ、そんな、強すぎて・・・ぇええ!」
「は・・・痛いのがイイんだろ!? もっと悦べよ! ほらぁ!」
「ひぎ・・・! ったい、ほんとに・・・痛っぁああ! や、ひぁ! ふぁあああ!
 らめ、だめでっ! くぁ、あぁあ! やめ、らめ、ほんと、わかっ! あたま、しびれちゃ・・・ぁああ!」

痛いのに、鋭い刺激を痛みとして認識してるハズなのに、何故かそれが甘い刺激になって背筋を走ります。
頭が・・・身体が・・・痺れて・・・蕩けてきます・・・
いけません・・・このままでは・・・このままでは、私・・・

「い・・・あぁ・・・っ! わかぁ! も・・・やめっ! おねが・・・ですから、ひぁ!?
 や! あ! いけませ・・・ほんと! ダメぇえ!」
「ダメじゃねーだろっ、サキ! お前の中、更にぐちゃぐちゃにしてんじゃねーか!
 それにすげー締め付けてくるし・・・マジで、気持ち良すぎる・・・」

「や、やめてくださ、あ、あひっ! そんな・・・ことっ! 言っちゃ、は、わ、んぁあ! や、・・・っゃああ!」

若が、私を・・・私の膣内を気持ちいいって・・・
だめ・・・そんなこと言われると、おかしくなりつつある身体が、もっと・・・
痛かったハズの刺激は、びりびりする様な感覚はそのままに、
“痛み”だけが溶けて行くかのように薄れてきて・・・

「ふぁあ! や・・・ら・・・めぇっ! わ、かぁっ! もう、ひ、ひゃぁあ!
 わた・・・っ、ヘンに、なっちゃいますっ! いたいの、わかんなく、なっちゃぁあ!」

身体の一番奥が、若に突かれて、掻き回されて、ぐずぐずに蕩けたみたいになって・・・
頭まで、脳髄まで、意識まで蕩けてしまいそうなのを、
今は僅かに残った痛みがなんとか繋ぎ止めていてくれる・・・
そんな感じなのです・・・なのに、このまま、痛いのが全部溶けて消えてしまったら・・・

「ひっ・・・あ! んあぁああ! わか、わかぁ! だめ、これ以上、されたらっ!
 もう、痛いの、わからなく、ひぅ! なってっ、しまいますっ!
 わたしっ! や! やあ! ヘンに・・・おかしくなっちゃいますっ!」
「・・・なっちまえよ」
「い・・・ぁあっ! わ・・・か? あ、ひ・・・! や、あわ、わ、わか・・・ぁ?」

ぼそり、と答える若の呼吸も、いつの間にか乱れていました。
不意に乳首と陰核が解放され、膣内を掻き混ぜ蕩けさせていた若のモノも、
中に入ったままで動きを止めてしまいます。
・・・これは私が声に出して望んだことです。
ですが、二つの突起が解放されてしまうということは、つまり・・・
私の溶けてしまいそうな意識を繋ぎ止めていたもの―――痛みが、失われてしまいます。
もう一つの痛みの元であった若の凶器は私の身体を貫いたままなのに、
もう私に痛みを与えてはくれません・・・
ただそこにあるだけで、私の身体を、心を甘く焦がすのです。
こんな状態で、そこを先程のようにされてしまったら・・・
ぐちゃぐちゃに掻き混ぜられてしまったら・・・私は、きっと、もう―――

「おかしく、してやるよ」

若の声には、さっきまで含まれていた余裕がありませんでした。
荒い吐息に、上擦った声。
そんな若の様子に何か切羽詰った・・・怖さを感じた時は、もう既に―――手遅れでした。

「ひ・・・っ・・・若?」

若の両手が私の腰を掴んで・・・

「俺も、もう・・・だから・・・!」

固く掴まれて動けなくなった私を、若が・・・
私のなかを、若のモノが・・・!

「や、め・・・あ! ふゎ、あぁあ! んああああ!」

押さえ付けられて逃げることも出来ない私の膣内を、若のモノがめちゃくちゃに突いて、抉って・・・!

「いぁあ! あ! ぁあああああ! やめ・・・だめぇえ! わかっ、あ、あぁあああっ!」

溶ける・・・溶けちゃいます・・・若に・・・めちゃくちゃにされて・・・私・・・!

「わかっ! わかぁあ! らめ、やめぇええ! ほんとに、おかし、くぁあああっ!
 なっちゃ、ふぁ! おかしくっ! なっちゃいます・・・へんに、ヘンになっちゃうう!」

若は何も言わず、ただ、私のお尻に腰を叩き付けるようにして、私のことを犯しつづけます。
そう、犯されているのです・・・犯されているのに、私は・・・

「やぁ! うぁ、ひぁあああ! わかっ! やめ、ひぁ! んぁ、あぁああ! ホントに、だめぇええ!」

卑猥な声が漏れてしまい、抑えることができません。
今もディスプレイの向こうではメイドさんと男性が淫らな行為にふけっているのですが、
もう、そんなものを見てもなんとも思えません・・・
だって、私・・・若と・・・よりにもよって、7歳も年下の男の子と・・・13歳の男の子と、
こんな淫らな行為をして・・・
しかも・・・こんなに・・・一方的に犯されているというのに・・・わたし・・・わたしぃ!

「っく・・・サキっ! イイのか・・・? きもち、いいのかっ!?」
「わか、ふぁああ! わからないっ、わかんないですっ! もうっ、あたま・・・ぐちゃぐちゃでぇ!
 ヘンに、なっちゃう・・・もう・・・あ! ひぅう! わかんない・・・わかんないぃ!」

ぱん、ぱんっ、と、若の腰と私のお尻がぶつかる音が部屋に響いて、
そして同じリズムで、ぐちゅ、ずちゅ・・・と、湿った音が・・・
若のモノが私の、ぐちゅぐちゅに濡れたところを抜き差しする音がして・・・

「こんなに、音がするくらい濡らして、エロい声あげて・・・! 感じてるんだろ!? イイって言えよっ!」
「ひぁあ! や、もう、うぁああ! い、いひっ! イイですっ! 若ぁ!
 わた、んぁあ! わかのでっ、めちゃくちゃに、されてぇ・・・! イイのっ、きもちいいですっ!」

恥ずかしいのに・・・声が勝手に出てしまいます・・・身体が言うことを、聞いて、くれません。
頭の中も、若に突かれる度に、ばちばちと、火花が散るみたいに、意識が、白く、明滅して―――
考える、ことも・・・・・・

「わか、わた・・・わたしぃ! もう、あ! や! あ、んあぁああ! だめ、や、イイのっ! わかぁ!」
「サキ・・・っ! 俺も・・・もう、っく! サキっ! サキっ!」
「ふわぁああっ! もう、やぁあっ! だめ、らめぇえ! なにか、くるっ! わかっ! わかぁあ!」

身体が、がくがく震えて、感覚が、なくなってきて・・・
それなのに、身体を貫いて、身体の内側をぐりぐりと抉る、若のモノの感覚だけ、ものすごく鮮明で、
突き込まれると、頭の上まで電気が走ったみたいに、しびれて、意識がまっしろくなって、
引き抜かれると、身体の奥が疼いて、若に抉られたところから溶けて流れ出してしまいそうに、とろとろに蕩けて・・・

「わかぁ! わかぁああっ! もう、わたしっ、もう! とけちゃうっ! わかのでっ! わかぁああ!」
「サキっ! 俺も、俺もっ・・・出る・・・っ! サキの、中に・・・! 出すぞっ! サキっ!」
「わかっ! わか、あ、あぁああぁ! わかっ! わかぁ! あぁあ、あああああ―――――――――!」
「――――――っ! サキっ! っ、くう! サキ―――――――――っ!」

・・・・・・
・・・

最後に若に思い切り腰を打ち付けられて・・・身体の奥まで貫かれて・・・
チカチカと明滅していた意識はついにホワイトアウトして、
身体の奥から押し寄せてきた甘すぎる波涛に、何もかも流されてしまったように、まっしろになってしまいました。
ただ、身体の奥・・・若のモノの感触だけは、それでも微かに残っていて、
びくんびくんと膣内で脈動するモノから注ぎ込まれる熱い粘液の感触を、
意味もわからず、蕩けるような甘美な悦楽として感じて・・・
その刺激に、ただ酔い痴れていました・・・


どれくらい、そのまま意識を飛ばしていたのでしょうか。
多分・・・それほど時間は経っていなかったと思います。
何故なら、若も私も、そのままの格好でいましたから。
テーブルに突っ伏したままで、大事なところを露出した状態で目を覚ました私は、しばし呆然として、
唐突に全てを思い出して背後を振り返ると・・・

「よ、よお、サキ・・・」
「・・・・・・」
「まぁ・・・その、なんだ・・・」

若も若で、大事なところを露出したまま、ティッシュで後始末などされていたようですが、
私が気が付いたのを見ると軽い調子で声をかけてきて、
すぐに言葉に詰まって、顔をやや引き攣らせて・・・

「ほら、ええと、その・・・お互いに、楽しめたってことで・・・」
「・・・・・・ぐすっ」
「さ、サキ・・・?」
「・・・う、ううっ・・・若に・・・若に、いやらしいこと・・・されちゃいました・・・ううぅ・・・」
「お、おい、そ、それはサキが、ヘンなことしたから」
「ぐす・・・っ、もう・・・もう、お嫁にいけません・・・う、うう、うぇえええぇ!」
「おい、バカ! ちょ、泣くな、おい、サキ! わ、悪かったから、俺が悪かったから――――――!」

 

 

 

――――――と、まあ・・・そんなこんなで、数日後。

あのあと、大人の女性らしく涙を武器にして若を丸め込み、
件のDVDはレンタル取り止め、破棄とさせて頂きました。
べ、別に、若ですら収拾がつけられないくらいに泣きじゃくったとか、そんなことは決してありませんからね!

・・・と、とにかく・・・
本日は、ナギお嬢様のお使いとのことで、ハヤテさんがいらしております。
若もハヤテさんもお互いにナギお嬢様の嗜好はよくご存知な訳で、
例によって若専用の棚の前で若のお話をハヤテさんがお聞きになられている訳ですが・・・

「・・・まぁ、この作品の良さは女にはわからんかもしれねーが・・・って、どうした借金執事?」
「いえ、これ・・・ええと・・・アダルト、ですよね・・・?」
「あ、それは、その、な・・・まぁ、ちょっとした事情があってだな、店にも、部屋にも置けずという・・・」
「は、はぁ・・・それにしても、その・・・気を悪くさせてしまったら悪いのですが、
 この女優さんって、どことなくサキさんに―――」
「あ、あは、あはははは! いいから! その話はまた、今度別のときにだな! それよりも―――」
「あ、サキさん」

ハヤテさんが慌ててDVDを棚に戻されて、若がそしらぬ顔でそっぽを向かれますが・・・
ちゃーんと、見ましたから・・・聞き届けましたからね!?

「わぁ〜〜〜〜〜〜かぁ〜〜〜〜〜〜!」
「うぉ!? さ、サキ? なんだ? どうした!?」
「どうして、どうしてこれがこんなところにあるんですかっ!」
「い、いや、おかしいな、あははっ! 確かに、始末したハズなんだが、あは・・・あはは・・・」
「そんな見え透いた嘘を吐いてもダメですっ!
 私に隠れてこっそりこれをみて、あの時私にしたあーんなことやこーんなことを思い返していたのでしょう!」
「ちょ、ちょっと待て、サキ! おい!?」
「それでまた妄想の中で私のことをめちゃくちゃにして、ぐちゃぐちゃにしてたのでしょう!?」
「おい、落ち着け、借金執事が聞いてる!」
「そんなこと言って話を逸らそうとしたって、そうは行きませんからね!
 白状してください! あの時みたいに私のこと裸にして、えっちなことしてたんでしょう? 若!?」
「だから、おい! って、ちょ、待て、借金執事! おい、誤解だ! 逃げるな、おい!」
「若こそ逃げないでくださいっ!」
「だから、おい! とにかく落ち着け! おい、借金執事! サキ――――――!」

 


―――とかまあそんな感じで、どう扱えばよいか考えかねる話題をハヤテがマリアさんに相談して、
今度はマリアさんが大いに取り乱したりしたとか、しなかったとか。







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